このところ、ハリーポッターを読み返しています。
僕が持っているのはハードカバー版の大きくて重いやつ。
小学生時代から買ってもらいはじめたものです。
あまりにかさばるので甲府の実家に置きっぱなしですが、
今年の2月からこっち、実家に帰る時間が長かったので、なんとなく手に取ったら
まー、これが面白いのなんのって。
子供心に読んでいた当時は、ワクワクする物語として、
冒険譚として心を掻き立てられましたが、
今改めて読んでみると、作者が文中にちりばめた人生訓やユーモアが
まるで3D映画のような躍動感を伴って僕の目の前に飛び出してきます。
シリアスな場面の多くにも笑えるジョークが挟んであったり、
登場人物同士の些細なエピソードがその奥にある大きな愛を象徴していたり。
偏読を自称する本読みの僕ですが、僕なりに多くの本を読んできて、
あらためてハリーポッターに触れてみたら、
その構成の巧みさに気付きちょっと興奮しています。
こういった“物語のオカズ”的なエピソードやジョークは、
映画になってしまうと、もっと瞬間的な笑いやインパクトに置き換えられます。
俳優の演技の機微や画面構成や編集の可笑しさみたいなところに頼ることが大きいですね。
それが文章だと、なんともじんわりと、けれど爆発的な面白さになっていて。
子どもの頃から慣れ親しんだ漫画を読み返すこと、僕はけっこう多いです。
母の影響で榛野なな恵さんや槇村さとるさん、大和和紀さんの漫画を読んでました。
けれど、本は新しいものをざばざばと読み漁るばかりで、
ハリーポッターみたいに「小さな頃からずっと手元にある」という存在は少ないです。
強いていうなら、ローラ・インガルス・ワイルダーの「小さな家」シリーズでしょうか。
子どもの頃に読んだ本。
子どもの頃に遊んだ場所。
子どもの頃に埋めた宝物。
子どもの頃に歌ったうた。
子どもの頃に食べたもの。
子どもの頃に見た映画。
子どもの頃に笑った番組。
こういったものに時々触れると、自分の変化がよくわかります。
変わっていないところも、よーくわかりますね。
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