今年もあと7時間となりました。
皆様には大変お世話になりました1年でした。
この場で皆様への感謝の気持ちをお伝えするとともに、
一年間を振り返ってみようと思います。
◆卒業試験と師匠の退任コンサート
僕にとっての2013年は大学の卒業試験から始まりました。
歌の道を志そうときめたのが高校1年の冬。
それからあまり時も経たずに「バス歌手でいこう!」と目指す声部を決め、
「いつかこの曲を歌えるようになりたい」と夢見ていたのが
ヴェルディ作曲「ドンカルロ」内でスペイン王フィリッポⅡ世が歌う
“ひとり寂しく眠ろう”という名アリアでした。
一昨年の夏に受けた大学院への進学試験に落ちてすぐ留年を決めたのは
敬愛する師匠の大学職退任が今年3月であったという理由に尽きます。
4年で卒業してしまえばたとえ次の夏に院の試験に受かっても、
師匠はすでに学校にいない。
であるならば、卒業を伸ばして1年間レッスンを受けさせてもらいたい。
そうして5年間通った大学での最終試験には、どうしてもフィリッポを歌いたかった。
その時点で曲の偉大さに到底及ばない実力しか無いとはわかっていましたが、
一生歌い続けたいと思うその曲を、5年間の成果とあらゆる感謝を込めて歌いたかった。
演奏終了後、師匠はニヤリと笑いながら「まだまだだな」と一言。
今でも忘れない瞬間です。
師匠の退任コンサートが3月19日。
世界中から門下生が集まり、懐かしい先輩方の顔ぶれに心地のいい時間を過ごしました。
翌週には自分自身の卒業式を控えていましたが、
退任コンサートが終わった時、心にしみじみと「この日が僕の卒業の日だ」と
おこがましくもしかし本当にそう思いました。
◆修二会とフリーランス生活のスタート
話が前後しますが3月の頭には初めての一人旅。
卒業旅行のつもりと、奈良へ赴きました。
目当ては小学生時代からの憧れだった、東大寺の修二会を見にいくこと。
幸運な出会いによって、一般には入れないような場所も見学させていただき
1200余年絶えることなく続いてきた法要も、
温かな体温を持つ人の手が作り、支え、手渡してきたのだという当たり前の事実に
気付くことができました。
4月からは学生という身分を出て、フリーランスの声楽家として活動をはじめました。
もちろん自己申告の肩書きですがそこからはじめなければ何にもなれないぞと、
多くの方に助けていただきながら今年を過ごしてきました。
◆ソロリサイタルとトレーニングとブログ
9月1日には初めてのソロリサイタルを生まれ故郷の山梨は甲府で開催をしました。
リサイタルをすることの大変さを痛感し、自分の力不足も痛感しながら、
協力や応援をしてくださいます方々の存在の有り難さもまた実感しました。
終演してすぐは「もー、当分やりたくない!!!」と思ったはずなのに、
しばらくすると「次はいつ、何をやろうか」と考えはじめてしまうものですね。
自分が演奏する機会は9月までに集中していて、それ以降は歌を教えにいったり
合唱の指導に呼んでいただいたり、自分の勉強をしたり。
9月までの本番に慌ただしい日程の中で自分の基礎体力のなさを思い知らされ、
ジム通いをはじめたのもこの時期です。
生来のものぐさで三日坊主症の僕にとって、身体を動かし鍛えることが習慣化できたのは
今年最も嬉しい成果だったと言えます。
そのなかで、「自分にあったやり方を見つける」ことの大切さを学びました。
12月からは一時中断をしていた本ブログの更新を再開し、
それ以来平均毎日2記事の投稿で今日まで続けてきました。
毎日トピックを自分なりに見つけて記事にするというサイクルは
すでに僕の生活リズムの中に組み込まれていて、
もし仮に将来、もっと歌っている時間が増える生活をおくれるようになっても
こうして毎日ブログを更新しつづけることを新しい目標にしたいなと思います。
◆心からの感謝を込めて
今年もお世話になりましたすべての皆様へ心より感謝申し上げます。
あなたがいなければ僕はこうして年の瀬を迎えることができませんでした。
来年もまた変わらずによろしくお願い致します。
また、いつも本ブログをご覧頂いていますこと、本当に有り難く思います。
皆様からの反応やお声かけ、アクセス数の増加が毎日を生きる僕の活力となっております。
おそらく皆様が想像している以上に、僕を励ましてくれています。
本当に有り難うございます。
本年も残り僅かとなりましたが、皆様にとって愛に縁取られた年でありますように、
そして来年もたくさんの愛に満たされた年となりますように、
皆様のご健康と益々のご活躍をお祈りして、今年最後の挨拶とさせていただきます。
よいお年を。
2013年大晦日
山野靖博
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