2012年9月9日日曜日

9/8 僕流お酒の楽しみ方

こんばんは、山野靖博です。

声楽家という身分からか「喉に悪いから」というイメージで
あまりお酒を飲まないのじゃないの?と聞かれることが多いのですが、
僕については全くそんなことはありません。
僕の仲間にもお酒が好きな人はたくさんいますし、
もちろん体質や嗜好として飲まない・飲めない人も同程度います。

僕は「量は飲めないけれど好き」なタイプで、
自分の要領を知っていればなかなかお酒を楽しめる人種です。

僕が一番始めに飲みはじめたのはウイスキーでした。
なぜウイスキーか。
理由は簡単です。憧れ。
男の嗜好品の動機なんぞそれが常套句です。
僕は無類の村上春樹フリークなので、この本にももちろん出会いました。


もし僕らのことばがウイスキーであったなら
この本で「ウイスキーという生き方」を知ります。
“ウイスキーを作るという生き方”ではなく「ウイスキーという生き方」。
これにビビビッときました。僕もそうでありたいと思っていたから。
“歌い手になるという生き方”ではなく「表現という生き方」。

そこからアイラのシングルモルトを行儀よく端から飲みはじめます。
冒険もせず淡々というのが僕の性格です。ここら辺は割愛して笑

そのあとブランデーやらラムやらを経由しますが、このところはワインに落ち着いてます。
そのきっかけはイタリアンレストランでのアルバイトです。
そのお店のマネージャー&ソムリエがイタリアワインのエキスパートで、
本当にたくさんのことを教えていただきました。
品種のこと、醸造のこと、グラスのこと、テイスティングのこと、地域のこと、
テロワールについて、サーブの仕方、保存の仕方。
知ると楽しくなるというのは全てに通ずる世界を楽しむからくりですが、まさしくそれ。
僕の好みはフランスよりイタリア。品種だったらネッビオーロ。
あるいはフランスも含めた全世界のピノノワール。
いまの気分としては品種を絞って楽しんでいくのが気に入ってます。

で、先日買ったワイナート。


シチリアワインの特集ということで早々に購いましたが、
さらに絞ってエトナのをクロースアップした記事にて、こんな表現を目にします。

エトナのワイン作りの先駆者Salvo Fortiのワイナリー I Vigneri のページ。

引用
「酸とタンニンをオブラートに包むか、または恐れずにそのままストレートにぶつけるか。
ネッビオーロが直面した問題は、そのままネレッロ・マスカレーゼにも当てはまる。
エトナとランゲは見えない糸でつながっている。」

ワインの知識がとても浅い僕に取ってシチリアの土着品種ネレッロ・マスカレーゼが
どんな個性を持つのか、安易に想像できはしないですが、
それでも引き合いとしてランゲのネッビオーロがあがると、「おっ」と思うところがある。
そうするとさらにエトナに微かな憧れと大きな魅力を感じるようになります。

さて、このSalvo Fortiさんのワイナリー。
斜面を利用したパルメントという古い建築様式らしい。
なにやら、ワインの発酵醸造を重力を用いた方式でするらしい。

実はこれが先日から気になっていた山梨の女流醸造家のメソードにつながります。

山梨県小淵沢のドメーヌ ミエ・イケノ。オーナーは池野美映さん。
オールアバウトの記事に飛びます。
http://touch.allabout.co.jp/gm/gc/390587/

この可愛らしいワイナリー。
収穫から瓶詰めまでの過程をポンプなどによる人工的な負荷を
できるだけぶどうや果汁やワインにかけず、重力のまま自然に落下するように行うようにしているそう。
その名も「グラヴィティー・フロー・システム」

ほんの一週間くらい前にこのワイナリーの存在を知り、上の記事を知り
「おお、このシステム面白い」と思ったときに現れた「パルメント」による醸造法。
宇宙は繋がっているな〜、なんて一人感動に浸りました。

こういう面白さがあるのがお酒や食文化。もちろんなんでもそうなんでしょうが^^
僕はこういうところにロマンを感じます。
そしてやはり、ワインを本気で作っている人は世界中どこにいても
「ワインという生き方」を選んでいる。それがひしひしと伝わってくる。
こんなところも、僕の心をくすぐる大事なポイントであります。

こんなふうにして僕はお酒を楽しんでおるのであります^^

yy

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