2012年9月26日水曜日

9/26 西荻窪・魯山にて

こんばんは。山野靖博です。
住民票をうつし、今日より国立市民となりました。
自転車乗り回して街中を散策しております。

それにしても、子供と若者の多い街ですね。
学園都市ということでしょう、名だたる学校がいくつもありますものね。
街並みの美しさは太刀打ち出来ませんが、
なんともいえない静けさと緑の多さは山梨の風景に通づるものがある国立。
ただ僕の故郷は若者が少ないので、街全体の活力というものが感じられる分
ここをとても魅力的だと思います。


さて、ソフトランディング的な引っ越しのおかげで
細々したものから大層なものまで買い出しに出かける毎日ですが、
今日はいよいよ「器」を購いにいってきましたよ!

出向きましたのは西荻窪の“食器屋” 魯山 
あえてリンクは張りませんので気になる方はググってください。

僕が器に興味を持ちはじめたのは料理をしだしてから。
包丁をおぼえ、塩加減をおぼえ、焼き加減をおぼえると
つぎに興味をそそられるのが盛りつけ。
とはいえ僕は不器用で色彩感覚も自信がないし、盛りつけのコツも掴めない。
だったらば、ということで器の力をかりようというところからはじまり
最初のうちはデパートの食器売り場をうろうろするようになったのですが、
ある程度の「好き」が「強い興味」に変わったのが高校の頃。

中学から池田晶子女史の著書を読む中で、避けて通れなかった男がひとりいます。
小林秀雄という方。
そして、小林秀雄の「考えるヒント」なんかを読むと出会うのがもうひとりの大男。
青山二郎。
そうするとそこに白州正子なんかが絡んできたり、別のルートで向田邦子もいるやらで
僕の心のロマンチストな一角が 、“骨董”という営みに惹きこまれていきました。

とはいえ学問的に骨董を勉強しようなんて気持ちはさらさらなく
なので正確な知識を持ち合わせているわけではないのですが、
それでも器という意匠に対する憧れは、僕の中にしっかりと根を張っているのであります。


そういうわけで今日持ち帰ってきました品々のご紹介を致します。


買いも買ったり12点。でも、これで一通り日常生活はおくれるようになりました。
まだ木椀を買いそろえる必要がありますが。

この魯山というお店。
骨董というかアンティークというか、器の業界では有名らしく
それもこれも店主の大嶌さんの目利きと多らかな人格、そして鋭い感性の影響でしょう。
このお店は僕がみつけたわけでなく、はじめ人に連れられいきました。
骨董のお店が見たいという僕の強い要望を高校時代の先輩につたえたところ
「面白いお店があるよ」と紹介くださったのです。

骨董を扱っているけれど新人作家も扱っていて
それが店内区別なくなんともいえない配置で並べられている。
何とも上品なお皿の横にふと縄文の祭器が転がっている。
そんなお店です。
時間のエアポケットに落ちたかのような空間はとても居心地がいいです。

今日買ったものの中で特に気に入っているみっつをご紹介します。





中ぶりの角皿。釉薬の青と赤の力強い景色に一目惚れです。
そもそもどっしりとした角皿が1枚欲しかったのですが、
なんたる幸運な出会いでしょう。




そして、片口がひとつ。
僕は片口フェチです。片口が無性に好きなのです。
この器は小振りなどんぶりほどありますから、それこそ
どんぶりにも使えるし、大きめな小鉢とも使えるし
とても使い勝手が良さそうです。




一番気に入っているのがこれ!
手狭な一人暮らしの食卓にはまったくといっていいほど実用的でない器ですが
白磁的な青みがかった白になんともシンプルな姿。
なぜか惹かれてしまってこれだけは道楽買いです笑

悲しいかな焼き物に詳しいわけではないので
「これは素地があれでね、釉薬はなにでね・・・」ということはいえないのですが
こういうものは、好きをあつめていくのがはじめかただろうと
これも人生という長い娯楽の勉強だと思って

それにしても、和食器というのは便利ですよ。
和洋中伊仏独・・・すべての料理を包み込む懐の深さがあります。
ジノリやウェッジウッドも素敵ですが、
狭い部屋で暮らすなら和食器だけで事足りますから。
それに、職人と器が直に結びつくのは世界でも珍しく日本だけ。
そこもまたロマンチックじゃありませんか。

yy



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