今日の東京は本当に寒かった!
骨に凍みいるような止まない北風。
革のコートも太刀打ちできないほど。
まさに如月。
今日は朝からの稽古で疲労もトップレベル。
なので帰ってきてから一番のリラクゼーションをば。
イサキと菜の花のリゾット
僕のストレス解消法は、なによりも料理。
今日はイサキと菜の花を使ったリゾットを。
普段リゾットを炊く時は、通販で買っている顆粒のブイヨンを使うのですが、
今日は自分でひいた出汁を使ってみました。
昨日買ったイサキが立派だったので、骨と頭でフュメを引きました。
で、そのフュメを使ってリゾット。
初めてチーズを使わないリゾットを作ってみました。
いつもは僕の好みでリゾット・ビアンコをベースにしてしまうので。
でも今日は魚ベースだからチーズはなし。
作り方は簡単。
1、溶かしたバターとオリーブ油で米を炒める
2、沸かしたフュメで米を炊いていく。好みの堅さになるまで水分を継ぎ足しながら。
3、菜の花を加える。茎、穂、葉の順番で火を入れていく。味を見て塩胡椒。
4、少量のバターでモンテ。
5、温めた皿にリゾットを平たく盛りつけ、別で焼き上げたイサキをのせる。
仕上げにオリーブ油と黒胡椒。
4の段階でバターを加えたのは味に厚みが足りないと感じたから。
十分な美味しさのフュメで炊くなら、おそらくオリーブ油でのモンテでOK
チーズの重たさのないリゾットもいいものですね。
しかしまあ、イサキと菜の花なんて、季節感あべこべなお皿でした。
ひさびさに疲れたのも、朝から稽古をしていたから。
大学の先輩に誘われてコジに出ます。
今日はそのホール稽古。
演出の飯田さんがセッティング中
会場はなかなかシックなホールでした。五反田文化センターの音楽ホール。
アクセスがちょっと不便なのが残念ですが、響きもよく建物も美しく
いつか個人的にも利用したいなぁと思いました。
250席というキャパシティもちょうどいいかんじ。
舞台上手には小編成のオーケストラが待機。
先月共演をしたシンパティコ・チャンバー・プレイヤーズの皆様です。
器楽との演奏は本当に楽しいですね。
夕方からは上野に移動して、我が師匠の退官コンサートのための稽古。
歴代の門下の先輩方が集合して、何とも懐かしい時間を過ごしました。
これも凄い演奏会になりそう!
SHAME -シェイム-
監督 スティーヴ・マックイーン
脚本 スティーヴ・マックイーン
アビ・モーガン
出演 マイケル・ファスベンダー
キャリー・マリガン
マイケル・ファスベンダーが一躍注目を浴びたのも記憶に新しい本作品。
なぜかといえば、とてもショッキングで、俳優として
文字通り素っ裸の演技をしているから。
性依存症を取り上げた本作は、セックスというある種触れ難い領域を直視しつつ
それが決して特殊な事例ではないことを観客に理解させます。
だって、街を歩きオフィスで働き地下鉄に乗る主人公は、
いたってどこにでもいるハンサムな男性そのもの。
ただ、僕らが主人公の抱えている問題を知っている点と、
その知識により主人公の言動や視線の意味することが理解できる点に於いて
彼が身を置く日常は、焦燥と渇望に満ちあふれた時間だということがわかります。
でもそれを知らなければ、彼は、いたって普通のちょっとセクシーなジェントルマン。
悲惨で救いようがない日常を淡々と映していきますが、
ある瞬間まではそれは過度な悲しみを感じさせません。
おそらくそれを演出しているのが映像の色味で、
青を基調としながらもオレンジの印象を消していないから。
この映画で驚かされたのが、長回しの多用です。
マイケルと同僚の女性のシーンや、マイケルとキャリーの喧嘩のシーンは
これでもかというくらいの時間をかけてワンカットで撮影をしています。
見ていてとても緊張感があります。本当に。
長回し、とは違うかもしれないけれど、
本編のなかで長く時間をとって挿入されるのが
主人公の妹で歌手という設定であるキャリー・マリガンの歌うシーン。
"Newyork , newyork"をフルコーラス歌います。
観ているときは「はぁー、ここで時間使うんだなー」と思ったぐらいでしたが
見終わってしばらく経って思い出すと、
これほどまでに作品の手触りをうまく切り取っている歌のシーンは
僕が観たどんな映画にもなかったかもしれないと思うほどの
力のある数分間だったとわかりました。
If I can make it there , I make it anywhere.
ライザやシナトラの、Happyな歌い方に慣れた耳ではわからなかったけれど
キャリーの歌声はこの一節に、どこまでも切なく儚い希望がひそんでいることを
教えてくれました。
yy
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