2014年10月20日月曜日

失敗を知らない僕たち、という話






僕の身の回りといいますか、知り合いといいますか、
SNSなんかで情報が入ってくる友人やその周辺の人って、
新しいステージへのチャレンジをしている人が多いと思ってます。


既存の組織に属していたり、あるいは自分でベンチャー立ち上げていたり、
フリーランスで新しい価値を創造しようとしていたり
あるいは国内外問わず自分の成長のため一心不乱に勉強をしていたり。
状況はそれぞれにせよ、「就職できたからとりあえず一生安泰だわー」みたいなこという人、
あんまりいない気がする。





僕は1989年に生まれました。
年号が平成にかわり、昭和の歌姫美空ひばりが逝去し、消費税が敢行され、
天安門事件が勃発し、ベルリンの壁が崩壊し、マルタ会議で冷戦が終結した年です。

1991年に2歳になった僕は、世間の空気感なんかまだまだ感知できない生き物でした。
その年に日本のバブルがはじけました。

2000年には小学生でした。関心は新しいテレビゲームとフォークソングに集中してました。
その年にアメリカでITバブルがはじけました。

2008年に大学に入りました。ようやく自分の将来をじっくり考える年齢になりました。
その年にアメリカでリーマンブラザーズが破綻しました。



1980年代後半に働き盛りの20〜30代だった方たちは、今40〜50代です。

2000年にエネルギー溢れる20〜30代だった方たちは、今30〜40代です。
ちなみに彼らは、義務教育の前半をバブルの雰囲気の中で過ごし、
その後半をバブル崩壊後の新しい秩序の中で過ごしました。
親がバブル崩壊の影響をモロに受けて、生活が一変した方もいたことでしょう。

2008年に20〜30代だった方たちは、今20代後半〜30代後半です。
僕たちの先輩世代ということですね。




今の政治の空気感は、1980年代以前の若者たちが作っています。
つまり、高度経済成長期の恩恵を一身に受けて育った方々。

今の企業の空気感は、1980年代の若者たちが作っています。
(ちなみに、“ちょい不良おやじ”や“美魔女”なんて言葉もおそらく彼らの年代の発明です。)

今のサブカルチャーや産業音楽の空気感は、2000年の若者たちが作っています。

僕たちと、僕たちの先輩世代は、なんといいましょうか。
なにを作っているのでしょうね。




この30年で3回あった大きな経済的混乱のうち、
その2つは記憶にないのです。少なくとも僕はそうです。
しかも一番最近のリーマンショックからの世界的な金融危機についてだって、
ようやく最近勉強して、やっと理解したような感じです。




そんな僕の身の回りには、ガツガツとチャレンジをする同世代が多いのです。
ホントに、地球上の色んな土地で、色んな活躍をしています。
あんまり良く勉強してないから、しっかりとした社会の流れを表現できないですが、
きっとバブル崩壊後の世間は冷たく、就職前線は史上初の氷河期突入でフリーターが増えて、
経済の不安から安定志向が強くなったり、逆に虚無感でニートとかが出てきたり、
様々な波が寄せては返し、その結果が僕たちなんですよね。




ちょうど僕たちの大学卒業の頃はリーマンショック後の就職氷河期で。
とはいいつつも、ITバブル後でもネットワークビジネスで成功をする人は絶えず存在していて、
大学在学中には「ノマド」なんて言葉も流行ったりして、
起業とかフリーランスとか在宅勤務とか、従来の就職とは違う形で
それも派遣とかアルバイトとかとも違う形で生きていく方法があるんだという
新しい神話が生まれた頃だと思うのです。
ブロガー、ユーチューバー、地方に移り住んで生活モデルを変える。
海外に出てシリコンバレーでひたすら企業を凸する。
自分一人ぐらいの人生だったら、やりたいことにフルアクセルで突っ込んでいけば
なんとか喰えて生きていけるような夢を見ている。
それが、僕の同世代の人間の空気感のような気がしてます。
で、実際にそれで今は何とかなっている。

あと、「シェア」という概念が取沙汰されたのも記憶に新しい。
コンパクトに、より少なく生きましょうみたいな考え方とか。






今日の記事に特に結論はないです。
「そういえば日本のバブルもITバブルもほとんど記憶にないし、
 リーマンショックさえ当時は何言ってんだかわかんなかったなー」とふと思ったから
そのことを書いてみたまでです。




でももしかしたら、僕も含めて身の回りにチャレンジャーが多いと言うのは、
“世間の大多数の年輩の方が肌で感じたことのある手痛い失敗の記憶がない”のが原因じゃないかと思うのです。
転んだ痛みを知らないから、転ぶことを恐れずに走り回るどころか、
塀の上からジャンプすることも臆さない、みたいな。
その分、夢を見ることが得意なのかもしれません。

この夢見る能力を、現実に影響を与えるところまで落とし込んで、
あるいは夢が夢としてだけで機能しちゃうぐらいにまで昇華して、
これまでの人類が見たことのない未来をイノベーションできたら
カッコいいなと思うんですけどね。



2 件のコメント:

  1. 最近色々思う事が多いです。いつか普通に、人生の先輩としてお話を聞かせて下さい^^

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    1. 人生の先輩なんてのはよくわかんないけど、お互いエネルギー交換できたら嬉しいね!落ち着いたら飲みにでもいきましょう。

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