昨日のブログ(http://tyottoku.blogspot.jp/2015/05/blog-post_14.html)で、
「普段触れない文章を読むと勉強の幅が広がって良い」的なことを書きました。
その中で挙げた事柄について、僕が調べてみたところを書いてみます。
何かの参考になれば幸いです。
間違って理解している点があったら教えてください。
●トリプルコンバインド
三菱重工が開発している超効率の良い火力発電の方法のこと。
いままでの火力発電は重油や液化天然ガス、石炭などの化石燃料を燃やした熱で
水を熱して発生させた蒸気でタービンを回す汽力発電と、
軽油や灯油、液化天然ガスを燃やして出た燃焼ガスの力でタービンを回すガスタービン発電、
その二つを組み合わせたコンバインドサイクル発電
(ガスタービン発電の排ガスの余熱で水を沸騰させて蒸気タービンを回す)
があったのですが、
それに「燃料電池」を組み合わせちゃってより効率がいい、というすごい技術らしい。
燃料電池とは、水素と酸素を電気化学反応させて電気を生み出す装置のこと。
(水の電気分解と反対のことが起きるらしい。そういえば理科の実験でやった。)
天然ガスから水素をつくる際に二酸化炭素は出るけれど、
ガスを燃焼させて発電する時よりは格段にその量が少ないし、
大気汚染の原因となる窒素酸化物が出ないってのが何よりいい感じ。
で、この燃料電池をコンバインドサイクル発電の仕組みの前に組み込むことによって、
天然ガスから3段階でより効率的に発電することができるようになるらしいのです。わお。
ちなみに、山梨大学には「燃料電池ナノ素材研究センター」というのがあって、
ここに蓄積された燃料電池についての研究は、かなりいい資源らしい。
梨大の強みとエコなエネルギー政策に注目が集まる昨今の情勢を意識して、
知事は「トリプルコンバインド発電を導入しよう!」と言っているのですね。
なるほど。
●天然ガスパイプライン
帝国石油株式会社が平成15年に完工したパイプライン。
新潟のガス田から長野を通り山梨の昭和町を経由して静岡に抜ける。
長野県茅野市付近から山梨県韮崎市と甲府市を走るパイプラインを
甲府ラインと呼んでいるらしい。
天然ガスはトリプルコンバインド発電にとって非常に重要な資源なので、
安定供給を確保できることが、県下のエネルギー政策にとって
重要なポイントであるということですかね。
ちなみに「ベンチャーズ・パイプライン」はこちら。
●マーケットイン
マーケティングの用語らしい。
対義語として「プロダクトアウト」がある。
プロダクトアウトとは、提供側、つまり企業なんかの販売者側の都合(?)で
製品やサービスを開発・生産・販売すること。
マーケットインはその逆で、需要者である消費者・購買者の立場に立って
製品やサービスを開発・生産・販売すること、をそれぞれ指すようです。
モノやサービスを売る時に、売り手本位か、それとも書いての立場に立っているか
といったざっくりしたわけ方もされるようですが、
マーケットインはすでに顕在化している顧客ニーズにこたえるもの
プロダクトアウトは顧客がもってはいるがまだ顕在化していないニーズにこたえるもの
という分類をされる方もいるようです。
知事がどのような意味でこの言葉を使ったのかは推測しきれませんが、
近年話題のマーケティングの概念などにもしっかり精通しているよという姿勢が
うまーく伝わるような方法ですよね。
「ただ良いモノをつくれば売れる」という作りっぱなし精神ではなく、
積極的に市場のニーズを探り、(それが顕在化していてもしていなくても)、
顧客の心に刺さるような製品を県主導で生産できるような姿勢を目指してますってことでしょうか。
●CLT工法
クロス・ラミネイテッド・ティンバー、の略だそうです。
つまり、
- クロス=交差した
- ラミネイテッド=層状に張り合わされた
- ティンバー=材木
ということ。
わかりやすい!
通常の合板って、板材の目を平行に張り合わせて作られますが、
それを直角になるように張り合わしているのがCLT。
そうすることによって強度が増すんですって。コンクリートに負けないらしい。
イタリアなんかではすでに高層の建物(なんと7階建!)が建てられていて
ビルなんかも作れちゃうらしいです。
軽いので運搬も楽ですし、コンクリのように乾燥させる期間もいらない、
ガシャンガシャンとビスと金具によって施工ができるので組み立ても簡単。
下手したら熟練の大工さんなんて必要じゃなくなる夢の建材らしい。
直交させて張り合わせることで強度を出すので、
元の材木が例えば杉なんかの柔らかい木でも十分な強度が出せるとか出せないとか。
山梨県は森林がたくさんあるので、この資源の利用方法もいろいろと政策に組み込まれています。
観光産業やバイオマスとしての利用=エネルギー政策なんかについても触れられています。
2027年にリニアが開通する予定ですが、甲府の大津町付近に設置される新リニア駅近辺には
木造の住宅や商業施設などを建設していくようですよ。
この「木造」住宅の建材として、県産のCLT材を使っていきたいらしい。
あと、甲府駅周辺の再開発にも県産のCLT材を使っていきたいらしい。
さらに、2020年に開催される東京オリンピックのために建設されるたくさんの施設の建材としても
県産のCLT材をトップセールスしていく、みたいなことも書いてあります。
でも、安い木材が外国からガンガンはいってきているなかで、
国内のコスト高い木材をそうホイホイと使えるんでしょうかねぇ?
ちなみに、母音を浅く下顎方向に平べったく発音して
鼻にかかった声で歌う方法を、ELT唱法といいます。嘘です。
●木質チップバイオマスガス化発電
はい、3回繰り返して言ってみましょう。
木質チップバイオマスガス化発電
木質キップバイオバスガス爆発化発電
木質てぃっぷばいおばすますがすばすますあskdぅあおsdっふじこ
これまでのバイオマス発電は、木屑や廃材なんかを「燃焼」させて水を温め
蒸気を発生させて蒸気タービンを回すことによって発電していました。
が、これだと効率よく発電するためには大型の設備が必要だったりしたようです。
木質チップバイオマスガス化発電は、
まず木製チップを→ガス化して→そのガスを燃焼させ→ガスタービンを回す
ことによって発電をするのです。
そうすると小さな設備でも効率的な発電が出来るんですって!すごいね!
ってことで、燃やす前に木のチップを「乾燥・熱分解・酸化・還元」すると
木材は灰とガスにわかれるのだそうです。どうしてそうなるのかはよくわかりません。
で、そこで発生したガスを燃焼させてガスタービンを回すと。
燃焼させるので当然 CO2 が発生しますが、
これは植物が光合成をした際に大気中から取り込んだものがもう一度大気に戻るってだけなので
プラマイゼロってことなんですって。これをカーボンニュートラルというみたい。
化石燃料を燃やす際は、大昔から動物の体のなかに蓄積されていた二酸化炭素を
それこそモクモク(?)大気中に放出しちゃうから、温暖化だーとかいって大変なようです。
県に豊富な木材資源を活用したエネルギー政策、ここにも出てきましたね。
こんな感じらしいですよ。
ぼんやりでも理解できると、ほー!、って気分になりますよね。
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