そろそろ年度末が見えてきたので、来年度取り組むべきことをそろそろ考えなければなりません。
いや、別に「ねばならぬ」わけではないんですけど、
1年単位のぼんやりとした目標だけでも掲げておいた方が
効率的に時間を過ごせるかなーと思いまして。
是が非でもこれを達成する!みたいな目標はとくにないんですが、
自分の行動選択のベースとなるような考え方のラインみたいなものは
決めておいた方がいいかななんて感じています。
昨年度は、大学に一年余分に通った年でした。
授業はほとんど取り終わっていたから、自分の好きな時間をたくさん過ごして、
年の途中で引っ越しもして、学生だし扶養だし、金銭に不安も無く
悠々と毎日を過ごしていました。
そのなかで、「来年からどうやって生活しようか」といろいろ考えて、
いま思えば無謀なビジネスにチャレンジしようとしたりしました。(声楽家のためのサプリメントを売る、とか)
もうちょっと上手いこと体制をつくれば無謀ではなかったりするのかもしれないけど。
起業の本とか、この年はいっぱい読んだ気がします。
今年度は、大学も卒業して、親のスネをかじりながら
自分の状態を見極めるために時間を使ったような1年でした。
歌の実力がどれくらいなのか真っ正面から受け止めたり、
ひょろひょろの身体ではいかんということで筋力トレーニングはじめたり。
途中で固定のアルバイトをしなくなってからはとくに金銭の不安は大きくなりましたが、
時間を売って生計を立てるような方法を選ばなかったお陰で、自由になる時間はたくさんあります。
昨年度から引き続いて演奏会をいくつか開いたりしました。
演奏会をやる大変さと楽しさも学びました。
1年って、本当にあっという間ですよね。
あっという間のうちに振り返って、「まだあのときと同じ場所にいる」と思うことがあれば、
「いつの間にかこんなところまで来てしまった」と思うこともある。
昨年と今年の2年は「同じ場所にいる」年だったので、
次の4月からの一年は「こんなところまで来てしまった」と思えるような年にしたいな。
自分が歌ったりパフォーマンスをする場所を、ホールから別の場所に移してみることも
考えています。もちろんクラシックの勉強は続けながら。
ホールに行ってクラシックを聴くという醍醐味もあるだろうけれど、
演奏者が街に出てクラシックを「聴いていただく」というシチュエーションも
それはそれで面白いかなーと思っているのです。
同級生や後輩が「音楽でなんとか食べてます」とか言ってるのを聞くと
けっこうドキっとするんですけれど、
各人やはりそれ相応の努力を以てそういう地点に立っていると思うので
僕も僕としてなにができるのかを少しずつ試していく年になればいいと考えています。
変な話ですけど、終身雇用制が100%安全なわけではないと実証されつつあるこの時代、
音楽家じゃなくたって大変な人はわんさかいるのだから、
定期収入が無いとか、毎月自動で預金残高が増えないとか、そういうことにがっくりするんじゃなくて
お金ない人間はないなりに、自分の手の届く範囲の人々を楽しませられるような生き方をしていくことに注力したいと思います。
あと、「昔は補助金で演奏会もできてよかったんだろうなー」とかいう
不毛なことは考えないことも重要だなと思います。
いまの時代がどんな状況なのかを常に考えて、クラシック音楽家として何を守り
何を変容させることを受け入れるのかを見極めながらオールを漕いでいきます。
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